1940(昭和15)年6月に開通した「勝どき橋」は、隅田川の橋のなかで最も東京湾近くに架かる橋。もとは船が通る際、観音開きに橋が開く跳ね上げ橋でしたが、交通量の増加などを受け、1970(昭和45)年を最後に跳開されることはなくなりました。橋を通る片側3車線の「晴海通り」は、霞ヶ関から銀座、築地、勝どき、晴海、豊洲、東雲までを結ぶ幹線道路です。
勝どきの名前の由来は、戦いに勝利した際にあげる「鬨(とき)」の声。勝どき橋が架かる前は、「勝鬨の渡し」という渡し船が人々の生活を支えていました。
明治〜大正にかけて埋め立て地として誕生した「勝どき」は、今や隅田川沿いも美しく整備され、散策するにも心地よい街。高層マンションが建ち並びますが、昔ながらの商店や喫茶店がまだまだ元気な勝どきの街を、歩いてご紹介します。
ブランドショップが立ち並ぶ華やかな銀座と、下町風情が残る月島の真ん中に位置する「勝どき」。天気のよい日は銀座や築地からぶらぶらと散策もできる、好立地な街です。高層ビルやタワーマンションが目立ちますが、細い路地には昔ながらの小さな商店が残っていたり、ニューオープンの古民家バーがあったり、さまざまな表情を楽しむことができます。
勝どき橋を渡ってすぐ左手に見えてくるのは、ガラス張りのプレーホールが目印の「グロースリンクかちどき」です。ここは子育て中のパパ・ママや子どもがのびのびと過ごせる場所であり、地域コミュニティの場でもある子育て支援施設。近くには中央区の子ども支援センター「きらら中央」もあり、子育てしやすい街=誰でも住みやすい街を体現しています。
大きなクマの看板が出迎えてくれる「オリミネベーカーズ 勝どき店」は、もともと築地の折箱屋さんがオープンしたパン屋。現在中央区を中心に4店舗展開している大人気のお店では、添加物を使わないやさしい味わいのパンが特徴です。
やきそばパンやハムたまごサンドが店先に並ぶ懐かしい雰囲気の「パン・ムラカミ」でお気に入りのパンを買って、公園の広場でのんびり食べるのも楽しいひととき。ここ「月島第二児童公園」では、毎月第二週末に日本最大規模の都市型マルシェ「太陽のマルシェ」が開かれています。日本全国からこだわりの農家が集って、旬の野菜や加工品がずらりと並ぶ風景は圧巻です。
オフィスも多い勝どきは、ランチやお酒のお店も充実しています。
こじんまりした外観とは裏腹に、「越路」は遠方からも多くのマニアが訪れる名店。いくらをぎっしり敷き詰めた上にサーモンが乗った名物のサーモンといくらの親子丼は、味も見た目も大満足の一品。ランチはさらに手頃に食べられるとあって、昼も夜も大人気のお店です。勝どきは築地や豊洲市場とも近いので、新鮮な海鮮料理を出すお店が多いのも特徴。
黄色い看板が目印の「勝どきアペニンのタイ王国食堂 ソイナナ」は本格的なタイ料理が食べられる店として、近隣のビジネスパーソンたちがこぞって集まります。タイの東北部・イサーンは美味しいレシピが多いことで有名ですが、ここではイサーン出身のシェフが腕をふるう本場の味が提供されています。テイクアウトを利用する人も多く、ランチ時には列ができることも。
豊海埠頭に向かう新島橋のたもとにも、美味しいお店が軒を連ねます。古民家を改装したレトロな雰囲気で、ニューヨークスタイルのステーキやハンバーガーを提供する「SHARES」。ランチのボリューミィなハンバーガーから、ディナーの熟成ステーキまで、腹ペコな地元の人たちの胃袋を満たしています。
運河沿いに道を曲がると、老舗・寿司屋「はし田」が現れます。1969(昭和44)年から続くお店は現在二代めが引き継ぎ、2022(令和4)年にリニューアルした真新しい店構えが目をひきます。1階はランチ営業、2階は日中はワッフルとチョコレートパフェが大人気のカフェ、19時からはちょい飲みができるお店と、多彩な楽しみ方ができるお店です。
さらに清澄通りを進み、運河にかかる新島橋を渡ります。大型高層マンションの1階にある「Café Nao」を通り過ぎて、もうひとつの勝どきエリアへ。
右に見える倉庫街へ入っていくと、イギリスのアンティーク家具を扱う「THE PENNY WISEANTIQUES 勝どきウェアハウス」があります。広い店内には気品あるイギリス家具の数々が所狭しと並び、まるでタイムスリップしたような気分に。1981(昭和56)年にアンティークの輸入販売を始めた同社は、現在オリジナルの家具生産も行っており、「よいものを、時には修復しながら長く使う」をコンセプトに質の良い家具を提供しています。
豊海の水産倉庫の奥、東京湾の朝潮運河沿いにあるのが「マグロ卸のフィッシャリーズテラス」。店内は店というよりも船上のような雰囲気で、レインボーブリッジや晴海埠頭が見渡せる最高のロケーションです。新鮮かつ旬をたっぷり味わえる各種海鮮丼は見た目も美しく、もちろんとっても美味しいです。土日祝日は朝7時半から営業しており、週末には遠方からの観光客も多く訪れる名所です。
豊海幼稚園・豊海小学校に隣接している「豊海運動公園」は、ボール遊びもできる芝生の多目的広場や複合遊具スペース、テニスコートや運河沿いのテラスなど、さまざまなエリアからなる広大な公園です。午前中〜お昼頃までは赤ちゃんや子ども連れのお母さん・お父さんたちが集い、夕方からは降園後の園児や下校中の小学生が遊ぶ姿が見られます。敷地内にはデイキャンプ場もあり、週末には家族連れで賑わいます。
「マルエツ 勝どき六丁目店」は、超高層マンション「THE TOKYO TOWERS」の1階にあり、24時間営業で地域の人々の生活を支えています。惣菜や弁当も充実しているので、共働きファミリーや単身者にも便利です。店内で焼いているパンは人気で売り切れ続出なので、早めにチェックしておきましょう。
今度は勝どき交差点から、晴海の方向へ向かって進んでみましょう。 カフェ・バーのスタイルながらも、石窯焼きのピザやセモリナ粉の生パスタなど、本格イタリアンを堪能できる稀有なお店「Cafe & Bar YOLO」は、オーナーズホテル「東京ビュック」の1階にあります。60年代のアメリカン・ダイナーを意識したという店内は、ソファ席なども充実し、中庭や庭園に面しているので、ほっと一息つける雰囲気です。
その向かい側にある「カフェ カスガ」は、テラス席もあるおしゃれなカフェ。カウンターには電源も設置されているので、仕事をしたい人もOKです。なんと言ってもこのカフェは、充実したランチが特徴。もつ煮込み定食や週替わり定食、カレーライスなど、ほっこりするランチメニューには小鉢やミニデザートもついて、たっぷり味わえます。
裏道を散策すると、小さなお店がポツリポツリと現れます。
スペインの国旗が飾られた小さな洋風の建物は、産地直送の食材を使った本格スペイン料理の店「カトルセ 勝どき」。カウンター席から迫力あるライブキッチンを見ながら、シェフとの会話も楽しめます。おススメはオマール海老が丸々入った、生米から炊き上げる「パエリア」。ワインも充実しているので、食べるもよし、飲むもよしの使い勝手のよいレストランです。
これらのお店のある場所から、晴海通りを挟んだゾーンにも隠れ家的にお店がたくさん!あるバルで紹介いただいた、ワインショップ「Clos wine days」もチェック(場所は清澄通りを渡ります)。お店のおすすめのワインを購入しておうちでゆっくり楽しむのもいいですね。1階が軽く立ち飲み、2階が貸し切りスペースとなっています。
新島橋のたもとにある「Shares」の2号店「Shares Backyard」。その名の通り、裏庭で家族や友人と楽しむBBQのような豪快な肉料理が自慢です。屋内グランピングをイメージした店内は、中央に大きなグリーンがあり、まるで都会のオアシス。本格的なアウトドア道具を使った「スモア(あぶったマシュマロとチョコレートをビスケットで挟んだデザート)」も楽しめ、まるでキャンプに来たような気分になれます。
「Chill Cafe Tokyo」は、美味しいコーヒーはもちろん、サンドイッチやエッグベネディクト、バナナパウンドケーキなどのデザート目当てでも訪れたいお店。開放的な雰囲気で、ゆったりとくつろぎのひとときが過ごせます。