JR・東武鉄道が通る柏駅は、実は歴史が古く1800年代にはすでに鉄道路線が開通していました。柏駅周辺は、江戸時代の街道沿いで新しい文化が流れてくるまちとして、その時代の最先端を取り入れてきました。今回は、現在も発展を続ける柏駅周辺で、歴史を発見しに散策してきました。
1896年に「日本鉄道 土浦線」(現在のJR常磐線)の土浦・田端間が開業し、その際ここ柏駅も開設されました。当時の駅舎は平屋でしたが、1971年には駅舎が橋上化され、1973(昭和48)年、高架で設置された歩行者専用通路のある、日本初のペデストリアンデッキ(駅前デッキ)が竣工。今も駅・商業施設をつなぎ、多くの人が毎日行き交っています。
「柏神社」は、1660年頃に創建されたと伝わる歴史ある神社。古くから天王様と呼ばれ柏市民に親しまれ、初詣や節分の日には多くの人が訪れます。山形の羽黒神社と京都の八坂神社の両神が鎮座する合祀社で、江戸時代に柏近辺で流行した疫病から人々を救うために、厄除けとして名高いスサノオノミコトを境内に祀ったのが始まりと言われています。
柏神社隣の道に続く「柏銀座通り商店会」は、柏で一番古い商店街と言われており、その歴史は昭和28年(1953年)から始まったんだそうです。飲食店をはじめ、美容院、衣料品店など、全長約420mの通りに約90軒のお店が並んでいます。
柏駅近くでもうひとつ歴史的観点で注目したいのが、柏駅東口から出てすぐの「二番街商店街」。1973年に千葉県で唯一の全蓋型のアーケードを設置されました。以降、雨の日もぬれずに買い物ができる便利な商店街として親しまれています。
「諏訪神社」は創建年は不詳とされていますが、おそらく江戸時代ではないかと言われています。柏市の市街地から一歩入り、木々に囲まれた静かな空気が流れる神社です。ここでは、ハシビロコウの御朱印やお守りなどを授与しています。柏市図書館に隣接しています。
柏駅周辺からもうひと足延ばすと、東京から一番近い湖沼「手賀沼」が広がっています。「手賀沼」はその昔、豊かな環境と鮮魚を運ぶ街道沿いということから、江戸の商人たちが新田開発に取り組んだ場所なんだそうです。
今では、手賀沼周辺に「北柏ふるさと公園」や「道の駅しょうなん」、サイクリングロード等が整備され、憩いの場として多くの人が休日に訪れます。夏には「手賀沼花火大会」が開催され、例年大変盛り上がります。
「実は歴史ある街、柏市」のご紹介、いかがでしたでしょうか?柏駅スタートで、一日歩いて見つけた歴史スポットをご紹介しました。歴史目線に切り替えていつもの街並みを歩くと、まだまだいろんな歴史スポットが発掘できるかもしれません。ぜひ柏駅周辺のまち歩きを楽しんでくださいね。