免震構造
基礎と建物の間に「免震層」を挿入して地震による地面の揺れが建物に直接伝わることを免れようとする構造です。
そのため建物の揺れが地面の揺れよりも小さくなり、家具の転倒等の危険性が少なくなります。また、耐震構造のように柱や梁を太くする必要がありません。
制震構造
建物にダンパー(粘りや弾力のある部材)等を組み込んで自身のエネルギーを吸収し、建物の揺れを「制しよう」とする構造です。
免震のように建物と地盤の間で揺れを軽減するのでなく、一度受けた揺れをダンパー等で吸収します。強風にも強く、超高層マンションに多い構造です。
耐震構造
壁や柱を太く強化、または補強をして、建物自体の堅さと強さで建物が地震の揺れに耐えるように設計された構造です。
現状、最もポピュラーな構造で、現在の建築基準法に従って建てられた住宅はこの構造に対応しています。
地震からの揺れを直接受けるため、制震構造や免震構造に比べると地震の揺れは大きくなります。
■現行の耐震基準
現在の建物の強さを表す指標として、住宅性能表示(※1)での耐震等級は用いられております。
1981年6月から適用されている現行の耐震基準(新耐震基準)を満たす建築物は最低基準とされる耐震等級1を満たしており、耐震等級1は中規模の地震(震度5強程度)に対しては、ほとんど損傷を生じず、極めて稀にしか発生しない大規模地震(震度6強から震度7程度)に対しても、人命に危害を及ぼすような倒壊等の被害を生じないことを目標としています。
※1住宅性能表示制度は2020年4月1日に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律」にもとづき、同年10月に本格的に運用開始。
参照: 国土交通省HP「住宅の品質確保の促進等に関する法律」
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk4_000016.html
※免震構造、制震構造、耐震構造の記載内容については一般的な認識をもとにご紹介しております。